同じ日本でも、地域によって水道水の硬度・カルキ量・採水源は大きく違います。引っ越し先で「水が違う」と感じる理由、コーヒーの味が変わる理由は、すべて地域の地質と水源にあります。9つの地方ブロック別にデータを整理しました。
※硬度の単位はmg/L(CaCO3換算)。WHO基準では120mg/L未満が軟水、120〜180mg/Lが中硬水、180mg/L以上が硬水。実際の数値は浄水場・季節・地区により変動します。
「東京から大阪に引っ越したら水の味が変わった」「実家の水道水は飲めたのに、今住んでる地域の水は飲みづらい」──こんな経験をしたことがある人は意外と多いはずです。同じ日本の水道水でも、地域によって硬度・カルキ量・採水源が変わるため、味と感じ方は確かに違います。
ただし誤解されがちなのですが、世界基準で見れば日本の水道水はほぼ全国が軟水〜中軟水の範囲に収まります。欧州のミネラルウォーター(硬度300mg/L超)と比べれば、日本のどの地域もはるかに飲みやすい水です。地域差があるとはいえ、絶対値としては小さい範囲の中での違いだと考えてください。
とはいえ、その小さな差も毎日飲む水・調理に使う水としては気になるもの。とくにカルキ臭・夏場の塩素量増加・赤ちゃんの調乳・ペットの飲み水などで「水道水のままだと不安」と感じる場面は地域によって発生頻度が違います。9つの地方ブロック別にデータを整理し、地域の水質課題に応じた対策を解説します。
水道水の「美味しさ・飲みやすさ」を決めるのは、以下の3つの要素です。地域差はおもにこの3軸で発生します。
地下水・伏流水を多く使う地域は地質の影響を受けて硬度が変わります。日本の主流は石灰岩が少ない火山性地質で、軟水傾向。例外は沖縄(琉球石灰岩)と関東平野の一部地下水帯。硬度が高いと味が重く感じ、低いとさっぱり。
水道法で末端蛇口まで0.1mg/L以上の残留塩素が義務付けられています。供給距離が長い地域・水源から末端まで時間がかかる地域・夏場で塩素消費が早い地域は、塩素投入量が多めになる傾向。「カルキ臭が気になる」声は地域差が大きい部分です。
表流水(ダム・河川)か地下水(井戸・伏流水)かで水質特性が変わります。表流水は処理工程が多くカルキ量が多めの傾向、地下水は天然ろ過された安定した水質。同じ自治体でも浄水場ごとに採水源が違い、地区によって味が違う場合もあります。
公開水質データを参考にした地方ブロック別の硬度目安です。同じブロック内でも自治体・浄水場により幅があります。あくまで地域全体の傾向として参照してください。
| 地方ブロック | 硬度目安 | 水質傾向 | 分類 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 約20〜40 | 火山性地質・湧水主体で軟水 | 軟水 |
| 東北 | 約25〜50 | 奥羽山脈系の伏流水で軟水傾向 | 軟水 |
| 関東 | 約50〜90 | 地下水帯の影響で硬度やや高め | 軟水〜中軟水 |
| 中部 | 約25〜60 | アルプス系雪解け水で軟水 | 軟水 |
| 近畿 | 約40〜70 | 琵琶湖系・淀川水系で中軟水 | 軟水〜中軟水 |
| 中国 | 約30〜50 | 中国山地系の軟水 | 軟水 |
| 四国 | 約30〜60 | 四国山地系の軟水 | 軟水 |
| 九州 | 約40〜80 | 火山地質・カルキ感はやや強め | 軟水〜中軟水 |
| 沖縄 | 約100〜200 | 琉球石灰岩で日本国内では唯一の硬水傾向 | 中硬水〜硬水 |
※硬度の単位はmg/L(CaCO3換算)。
※同じブロック内でも自治体・浄水場・地区により幅があります。
※実際の数値は各自治体の水道局公式サイトでご確認ください。
代表都市の硬度目安と、その地域ならではの水質傾向を整理しました。引っ越し前後の比較資料としてもご活用ください。
火山性地質と豊富な湧水・雪解け水が水源の中心。日本でもっとも軟水傾向が強い地域の一つで、コーヒー・お茶の風味が出やすく、和食の出汁にも合う水質。カルキ感は他地域より弱め。
奥羽山脈・北上山地・出羽山地の伏流水が豊富で、軟水傾向の地域。米どころとしても知られる地域だけあって、日本酒造り・米炊きに合う水質と言われます。カルキ量も比較的少なめ。
関東平野の地下水帯の影響で、日本の中では硬度が高めに出る地域。利根川水系・荒川水系を主水源とする都市は中軟水で、地下水を多く使う千葉・埼玉の一部はやや硬度が上がる傾向。夏場のカルキ感が気になる声も多い地域です。
北アルプス・中央アルプス・南アルプスの雪解け水と伏流水が水源。日本の名水百選にも多くの湧水が選ばれている地域で、軟水傾向。富士山系の伏流水を使う地域は超軟水に近い水質となります。
琵琶湖を水源とする淀川水系が広いエリアをカバー。中軟水〜軟水の範囲で、関東より若干硬度低め。京都・大阪・神戸はそれぞれ独自の水道事業を持ち、味の違いを地元の人が感じる地域でもあります。
中国山地系の伏流水・地下水が豊富で、軟水傾向の地域。広島・岡山などの主要都市はいずれも軟水で、コーヒー・お茶・和食に合う水質。降水量も多く水資源には恵まれた地方です。
四国山地系の伏流水と河川水が中心。軟水傾向で、徳島・香川・愛媛・高知ともに飲みやすい水質。讃岐うどんに代表されるように、料理文化と地域の水質はリンクしているとも言われます。
火山性地質の影響で、地域によって硬度に幅があります。福岡都市圏は中軟水で、阿蘇山系・熊本市は天然のミネラル豊富な地下水で知られる地域。鹿児島は桜島の影響で水源管理が独特。夏場のカルキ感は他地域より気になる声があります。
琉球石灰岩を多く含む地質の影響で、日本国内では唯一硬度が高めに出る地域。中硬水〜硬水の範囲で、本州の水に慣れた人が引っ越すと「水が違う」と最も強く感じるエリア。コーヒー・お茶の味が出にくい・赤ちゃんの調乳には推奨されないなど、軟水サーバーの需要が国内で最も高い地域です。
「自分の地域の水道水のどこが気になるか」によって、選ぶべきサーバータイプは変わります。3つの課題タイプ別に整理しました。
料理・お茶・コーヒーの風味が出にくい、赤ちゃん調乳に使えない、ペットの飲み水として不安、といった悩みが出やすいタイプ。
おすすめは宅配型の国産天然水サーバー。富士山系・南アルプス系の硬度30〜80mg/Lの軟水ボトルを使うことで、料理にも飲料にも安心して使える水質を確保できます。
硬度自体は問題ないが、塩素のにおいで飲みづらい、お茶やコーヒーがカルキ臭くなる、といった日常的な悩み。とくに夏場の塩素投入量が増える時期に顕著。
おすすめは浄水型サーバー。水道水を高性能フィルターで処理し、塩素・トリハロメタン等を除去できます。月額固定で家族の大量使用にも対応。
そもそも水道水を直接飲ませることに抵抗がある、調乳に使うのは衛生面で気になる、といった安全性の意識が高い家庭。地域問わず一定数いる需要層です。
おすすめは天然水(軟水)の宅配型 or RO水(純水)の浄水型。非加熱処理の天然水なら自然なミネラルバランス、RO水なら不純物完全除去で調乳にも使えます。
硬度・カルキ・安全性の3つの観点から、地域の水質課題を解消できる機種を厳選しました。引っ越し先での水質変化対策にもおすすめです。
水道水を高性能フィルターで浄水するタイプ。塩素・トリハロメタン等を除去し、地域の水道水のクセを解消。月額固定で飲み放題なので、家族で気兼ねなく使える。「カルキ臭が気になる」関東・九州の家庭にとくに向く。
富士山・南アルプス・北アルプスなど国内6箇所の採水地から届く非加熱処理の天然水。硬度30〜85mg/Lの軟水で、沖縄・関東の硬度が気になる地域に有効。地域の水道水とは別系統で安心の軟水を確保できる。
関東向けは静岡・関西向けは京都・九州向けは大分など、注文者の地域に合わせて最寄りの採水地から鮮度重視で配送。輸送距離が短い分、新鮮な天然水が届く。引っ越しで地域が変わっても採水地が自動切り替えされる。
読者からよく寄せられる疑問に、できるだけシンプルに答えます。
住んでいる場所によって、水道水の特徴は確かに違います。地域の水質を知ることは、家族の毎日の水選びの第一歩。あなたの地域に合った最適なウォーターサーバーを、ランキングから探してみてください。
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